センターについて

Messageセンター長ご挨拶

代表 安成 哲三
(京都気候変動適応センター長)

今、私たちには、人類文明がひき起こした気候変動と環境変動により「人新世」という地球史の新たな歴史を作っているといわれています。その中で、私たち人類自身がどう立ち向かうべきかが問われています。この問題は、地球社会全体で考えるべきであると同時に、私たちが現実に住んでいる土地、地域で考えていかねばなりません。問題の解決は、単に地球全体でCO2を抑制すればいいという問題だけではなく、私たちが身近な自然で、かつ長い歴史と文化を持った地域社会の中で、どのような新しい社会がありえるかを、同時に考えていく必要があります。京都府・京都市は、下図にあるような「適応策」における5つの取組の視点を提案していますが、その真ん中に位置づけている「京都ならではの対策」はとても大切です。気候変動の緩和と適応の「両立」の視点も、不可欠であり、この統合的解決(シナジー)なしに、気候変動問題の解決はありえません。京都という長い文化・歴史をもった地域だからこそ、変動する気候と自然の中であるべき社会と文化の視座と知恵を学ぶことができます。すでに顕在化しつつある気候変動の影響に向き合いつつ、人と自然が共生できる持続可能な社会へ向けた適応策を探っていくことが、京都気候変動適応センターのミッションと考えています。

Adaptation measures適応策の取組の5つの視点

適応策

About us京都気候変動適応センター

 
2021年7月14日、京都府京都市及び総合地球環境学研究所(以下地球研)は、同日付けで締結した「京都気候変動適応センター設置に関する協定」のもと、地域の自然と社会の状況に応じた気候変動適応の推進に資するため、「京都気候変動適応センター」(以下「適応センター」)を地球研に設置しました。
 
近年、地球温暖化その他の気候変動により、生活、社会経済及び自然環境に影響が生じ、この影響は長期にわたり拡大するおそれがあります。協定は、京都府、京都市及び地球研が相互に連携・協力し、こうした気候変動に適応するための京都における取組を促進することを目的としており、今回設立された適応センターはこの取組を実践するものとして、国の「気候変動適応法」の趣旨に基づき設置したものです。
 
適応センターは下記の業務を行います。

(1)気候変動影響及び気候変動適応に関する情報の収集・整理・分析及び気候変動影響の予測・評価
(2)大学や他の研究機関と連携した京都における気候変動影響及び気候変動適応に関する最新の知見の集約
(3)気候変動影響及び気候変動適応に関する情報の発信、府民や事業者への普及啓発
(4)気候変動適応策の自立的な普及に向けた適応ビジネスの創出の支援
(5)国及び国立研究開発法人国立環境研究所との情報共有等
(6)その他必要な業務

名称 京都気候変動適応センター
構成員
  • 安成 哲三(京都気候変動適応
    センター長)

  • 石井 励一郎(京都気候変動適応
    センター事務局長)

  • 一原 雅子(研究員/日本学術振興会特別研究員)

  • 何斯誠(リサーチアシスタント/京都大学大学院
    理学研究科)

  • オンドラハ・
    バトホヤグ
    (リサーチアシスタント/京都大学大学院
    地球環境学堂)

  • 都留 敬子(研究推進員)

所在地 〒603-8047
京都府京都市北区上賀茂本山457番地4 総合地球環境学研究所内