京都地方気象台と京都府立植物園の気温差の変化

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京都地方気象台と京都府立植物園の気温差の変化

観測値の気温差グラフ

このグラフは、2023年1月から2025年8月まで、京都地方気象台と京都府立植物園で観測された気温の変化を示しています。(それぞれの位置などは「京都府立植物園と京都地方気象台の観測値の比較」をご覧ください)

グラフの見方

1年間を1周360°の円で表していて、真上(時計の針で12時)を1月1日として時計回りに日付が進みます。気温は中心からの距離に対応していて、中心からの距離が大きくなるほど、気温が高いことを示していますので、1周(=1年間)すると、冬が円の中心に近く(気温が低く)、夏が円の外側に(気温が高く)膨らんでいます。
[赤]日最高気温 [緑]日平均気温 [青]日最低気温
実線:京都地方気象台; 破線:京都府立植物園

(注)
・5日間移動平均によりグラフを平滑化しています。
(凡例参照)。

グラフから読み取れること

 
2023年1月から2025年8月までのおよそ2年半で、市街地にある地方気象台と植物園内で気温を比較すると、その変動のパターンに以下のような特徴があることがわかりました。
1)1年を通じて、気象台の方が植物園内に比べて気温が高い。(1〜1.5℃)
2)冬、最低気温は気象台と植物園の差が大きくなるが、最高気温は差がない。つまり冬の夜〜朝は市街地の方が暖かい。(2〜3℃)
3)夏、最高気温は、気象台と植物園の差が、最低気温と同程度まで大きくなる。つまり夏の植物園は1日中涼しい。(1〜2℃)

冬の最低気温が市街地で高くなるのは、人間活動に起因する排熱などの影響が大きいと考えられます。夏の最高気温が植物園で低くなるのは、緑被による被陰効果の他、夏季の高い植物活性に伴い増加する蒸散が潜熱を奪うことにも起因していると考えられます。

(石井励一郎 都留敬子(グラフ作成))